海外不動産でを育む。

 こんな人に向いている!

​すでにある程度の資産を持っているか、収入が高い人なら誰にでも向いていると言えるが、特に日本経済の先行きや少子高齢化が進む日本の将来性に不安があり、資産の一部を海外に移したいという人にお勧め。

01/

インターネットで物件選択。

インターネット上に溢れる情報は玉石混交。不動産は高い買い物なので、信用できる人の紹介が一番安全。精度の高い情報の入手に注力したい。

02/

投資の目的があいまい。

海外の不動産の場合、得たい利益が何なのかを明確にしておかないと、リスクが跳ね上がる。物件の外観などに惑わされないように注意しよう。

03/

購入後の管理を考慮していない。

​不動産は買ったら終わりではない。入居や管理にもしっかり対応してくれる不動産会社を選ぶことが大事。特に古い物件を購入する場合は注意が必要。

✖ やってはいけない3つの過ち

株式会社資産デザイン研究所

​代表取締役

​内藤 忍

日本経済への不安から海外を狙う人が増加

 資産運用は、株などの金融商品と不動産をはじめとした実物資産への投資に大別されますが、日本ではこれまで、不動産投資に積極的な人は限られていました。また、不動産の投資対象も国内の物件というのが大半で、海外に不動産を買う人は少数派。しかし、その傾向も最近は変わりつつあり、実際に始める人や興味を持つ人が増加しています。その背景にあるのは、日本経済の将来性に対する不安や円安への懸念。資産を海外へ分散させた方が安心だと考える人が増えています。海外不動産の場合、新興国と先進国では、得られるメリットが違ってきます。
 不動産投資と聞いて真っ先に浮かぶキャピタルゲイン、いわゆる値上がりが狙えるのは新興国。経済成長と共に不動産価格も上昇することが期待できるからですが、投資のもうひとつのメリットであるインカムゲイン、家賃収入については物件によりバラツキが大きいのが実情です。
 そして、先進国では、このどちらも実はあまり狙えません。インカムゲインは入ってはきますが、購入費や維持費を考えたらそこそこ。キャピタルゲインも物件価格が高いのでそんなに期待できない。ではどんなメリットがあるかというと、節税です。築年数の古い物件に投資することにより、建物部分の減価償却費を決められた年数で按分して計上できます。これによって個人では所得税、法人なら法人税を圧縮することができます。
 ですからまずは、何を目的とするかをよく考え投資対象を選ぶことが重要になります。
 海外不動産投資は、現地の視察が必須と言えます。現地に滞在し、物件を見るだけではなく、その国の食や生活様式を体験することで、日本では得られない貴重な情報を得ることができます。また、憧れの土地や好きな土地、あるいは応援したい国に投資するというのも夢があります。自分なりの投資の目的を見つけ、ぜひ利益と共に楽しさも享受してください。

初心者はまず「安心」、安定性重視の選択を

 実際に、海外不動産初心者にお勧めの投資エリアをいくつか挙げていきましょう。まず、安全に資産を守りつつ海外に分散したいという方に推奨するのがハワイです。市場が成熟しているため大きなキャピタルゲインは望めませんが、値下がしにくく安定感があります。特にオアフ島の人気は過熱する一方で、世界中からお金が集まってきます。この「投資家が多国にわたる」というのがハワイの一番の特徴で、投資家が世界中に分散していることから、リーマンショックの時もいち早く価格が持ち直しました。また、ステイタスという面でも満足できる投資先です。
 新興国の中ではタイは安定感があります。新興国ではありますが、すでに大きな経済成長を遂げているため、昔ほどの値上がりは期待できないですが、まだバンコク郊外は住宅地として発展途上にあり狙い目です。また、タイバーツが強くなってきているので、為替によるキャピタルゲインを得られる可能性も。政治的にも安定し、総合的にバランスのよい国だと言えます。

大きな収益を望むならリスクも併せて吟味を

 もう少しリスクを取ってリターンを狙いたいという人なら、成長に勢いがあるカンボジア。ここは流通通貨が米ドルのため為替リスクが比較的小さいのが魅力です。物件としては「プレビルド」と呼ばれる完成前の先買いが主体で、完成すると大きなキャピタルゲインが狙えます。要は不確実性へのプレミアムですね。その代わり、完成しないリスクが付いて回るためディベロッパーの信用力は慎重に見極める必要があります。あとは、政治体制にも長期的にやや懸念はありますが、現時点の政情は安定しています。
 最後に、タックスメリットで強みがあるのがアメリカ。築22年以上の木造一戸建ては、日本国内に居住する投資家であれば、国内の納税時に4年間での減価償却ができるので、節税効果は高いと言えます。不動産に関する制度もしっかりした国なので騙されるリスクはないですが、注意したいのは購入後の管理体制。木造の築古物件は頻繁に修繕が発生するため、きちんとした管理会社を斡旋してくれる不動産会社を選ぶことが肝心です。
 この4カ国だけでも、メリットやリスクに大きな違いがあることがおわかりいただけたでしょう。大切なのは、これらをよく見極め、自分の目的と照らし合わせて、最適な物件を選ぶことです。ただし、素人には限界があるため、いかに良質な“不動産のプロ”を見つけ出すかがポイント。不動産投資の世界ではよく「誰と付き合うかが大事」と言われますが、日本とは事情が異なり、すぐに足を運べない海外への不動産投資は、そこが一層重要になってきます。

株式会社資産デザイン研究所

代表取締役

内藤 忍

​1964年生まれ​。東京大学経済学部卒業、マサチューセッツ工科大学(MIT)経営大学院(スローン・スクール・オブ・マネジメント)修士課程卒(MBA)。大手信託銀行、外資系資産運用会社勤務を経て、1999年にマネックス証券株式会社の創業に参加。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、株式会社資産デザイン研究所を設立。資産運用に関する著書多数。早稲田大学、明治大学などで講座も開講する。ワインバー「SHINOBY'S BAR 銀座」のオーナーとしての顔も持つ。

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  資産デザイン研究所

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